『お仏壇を買うと誰かが亡くなる?』
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      Q 仏壇を買うと、家の誰かが亡くなるといういい伝えがあると聞いたのですが。 | 
         
        
           
      A 全くの迷信です。 
       まず仏壇を買うことが縁起の悪いことだと考えること自体が間違いです。むしろおめでたいことなのです。仏壇を買って、ご本尊を安置するときに、お寺のお坊さんを呼んで開眼供養を行いますが、その時のお坊さんへのお布施は、祝儀用の、のし袋に入れて渡します。このことを見ても、仏壇を買うことがおめでたいことなのがわかります。 
       仏壇を家の中に置くことの意味は、故人の霊を供養するということに加え、もうひとつ大切なことがあります。それは仏壇に安置した本尊(仏様)への祈りを捧げるということです。 
       仏教徒にとってもっとも大切だとされていることは、三宝だといわれてます。聖徳太子の有名な言葉にも「篤く三宝を敬え」というものがあります。三宝とは仏、法、僧、つまりお釈迦さま(仏)と、お釈迦さまの説いた教え(法)、お釈迦さまの弟子たち(僧)のことです。 
       この三つを敬うことが、仏教徒にとってもっとも大切なことであり、最低条件でもあるといえるでしょう。 
       そのうち一番目の「仏」すなわちお釈迦さまを敬うこと、それが仏壇に安置された仏様に祈りを捧げることなのです。 
       仏壇を買ったきっかけが、亡くなった人の位牌を納めて供養するためだったとしても、仏様への祈りは忘れてはなりません。むしろそれをきっかけに、仏様への帰依の気持ちを育てていきたいものです。 
       仏壇を買うということは、ある意味、仏教徒としての決意を示すことです。先祖の供養をしていく決意、仏様への祈りを捧げ続けていく決意です。 
       その意味でも仏壇を購入するということは、おめでたいことだといえるでしょう。 
       また、生きているうちに位牌をつくるという習慣もあります。逆修牌といいますが、生きているうちに戒名を授かり、その戒名を書いた位牌を仏壇に納めるのです。 
       戒名を授かることも、決して縁起の悪いことではありません。お坊さんはみんな戒名を持っています。戒名は正式に仏教徒になった証として授かるものなのです。 | 
         
              
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