『いくらくらいの仏壇を求めればいいのか』       仏壇というのは、いったいいくらくらいのものを購入すればいいのでしょうか。 
 新しく家を建てた場合はその建設費の一割だとか、年収の一割といった基準をいう人もいます。しかし、これらはまったく俗説で、根拠のないものです。むしろ仏教の考え方からすれば、仏様を思う心があれば、どんな仏壇でもかまわないということのほうが正しいといえます。 
 ただそれでは、迷う人も多いと思いますので、どうやって自分の買う仏壇の値段の目安を見つけたらいいかを次に示します。 
  
1.自分はどの程度の仏壇を必要としているのか 
  一般に仏壇は価格が高いものほど美しく荘厳な姿をしており、長持ちもします。仏壇店に並んだ仏壇をよく見てどのような姿の仏壇が欲しいかと、その仏壇をどのくらいの年月使いたいかなどを考えれば、必要とする仏壇の金額の目安がでてくるでしょう。 
  
2.その上で、自分の経済状態に見合う金額を考える 
 年収などとの比較で、仏壇購入のために、どのくらいの金額を出すことが可能かは個人差があります。それを十分考えて、無理のない金額はいくらかということを検討する。 
 高価な仏壇というものは、たしかに値段に見合うだけの価値を持っています。美しい仏壇は、仏前に座ったときに、ほんとうに心をやすらかにしてくれます。また長い間使っても、傷んで壊れることもないので、買い替えの必要がありません。 
 だからといって、どんな場合でも、高価な仏壇を買うことがいいというわけではありません。 
 例えば、今あまりお金がないから安い仏壇を買って、何年かして余裕ができたときに買いなおそうと考える人がいたとします。これは確かに長い目で見たらソンな買い方です。しかしその時の選択としては、ベストの選択だったと思います。 
 「心が大切ですから」と仏壇店でいわれると、たくさんお金を出す心が大切なのかと錯覚してしまうこともあります。そうではなくて、心さえあればどんな仏壇でもいいということです。        1.2.にあげたようなことを目安に、自分が納得して選んだ仏壇ならば、買ってから後悔することは絶対にないでしょう。        
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